親知らず
親知らず
20歳前後に一番奥に生えてくる歯を「親知らず」と呼びます。前歯から数えると8本目にある歯のことです。
昔の人は顎が大きかったため真っ直ぐ普通に生えていましたが、現代人は顎が小さく狭いために、横や斜めに生えたり、歯茎に埋まったままのこともあります。硬いものを食べなくたったので必要が無くなり、埋まってきたのかもしれません。
歯ブラシがしにくいので虫歯や歯周病に罹りやすく、周りの歯茎や頬が腫れて痛んだりすることがあります。また、隣の歯にも影響を及ぼして悪さをすることがあります。
なかには顔の形が変わるほど腫れてしまい、入院しなければならなくなるケースもあります。抗生物質(ペニシリン)が無かった頃には頬がパンパンに腫れて、気道を閉塞してしまい、死亡した人もいました。
近年の学術的な報告では、抗生物質が効かない細菌に親知らずが感染してしまい、やはり死に至ったケースがありました。
親知らずの感染は軽く見ないほうがよいと思います。
また、歯並び、咬み合わせにも影響を及ぼします。それは、正常な歯を前へ押し出してしまい咬み合わせを変えてしまうからです。
奥のほうの歯茎が痛い、違和感がある、咬み合わせが変わってきたなど、異常が認められる場合には抜歯したほうが良いでしょう。
下顎の親知らずは多くのバリエーションがあります。
大きく下のように分類することができます。
1.真っすぐ生えている
2.真っすぐ生えているが歯肉が被っている
3.真っすぐ歯肉の中にもぐっている
4.真っすぐ生え顎の骨の中にもぐっている
5.横に生えている
6.横に生え歯肉の中にもぐっている
7.横に生えて顎の骨の中にもぐっている
1,2,3のタイプは上顎と似て比較的容易に抜歯できますが、4以上になると困難になり,7に至っては口腔外からアプローチすることもあります。抜歯後の痛みや腫れも強くなります。横に生えている場合は、歯の周りの骨を削除したり、歯を切削器具で削って数個に分割して抜歯する方法が取られますので、抜歯後の痛みや腫れも強くなります。
親知らずの深部には太い血管と神経が存在し、骨の中に埋まっている親知らずを抜歯するときに、刺激したり、傷をつけ、「血がなかなか止まらない」、「唇や歯茎の感覚異常」、「味覚障害」などが起きるリスクあります。このリスクは極力低くするように努めが、ゼロにすることはできません。手術を受ける方はこのリスクをしっかり理解してください。
また、基礎疾患の治療薬として血液の凝固を抑える薬を飲まれている方は、血が止まりにくいため手術時間が延長することもあり、麻酔が効きにくいこともあります。
上顎の親知らずは、ほとんどのケースで手術後に痛みが出ません。また、下顎のようなリスクは殆どありません。
5%位は歯茎の中に深く斜めに存在するため大きめの切開が必要なため、腫れや痛みが出る場合もあります。
歯が生えている場合、抜歯に要する時間は、数分です。
精神的苦痛や麻酔効果を上げる、痛みを取り除くために極めて有効な方法として静脈内鎮静があります。
これは点滴を取り、精神的にリラックスさせる薬剤を適量使用することにより手術のストレスを軽減し、苦痛を和らげます。





















