ブログ

HOMEブログTNFαについて

TNFαについて

2012年08月07日

過日、勉強会にて癌性疼痛の話題が上りました。これの主な原因として、TNFαが挙げられます。

TNFαは(Tumor Necrotizing Factor α)の略で、癌ができた部位を体内の兵隊である白血球が発見し、それを除去しようと分泌される攻撃的な働きをする体内ホルモンです。このホルモンが分泌されると、サイトカインネットワークが動き出し、プロスタグランジン、ブラジキニンなどの発痛物質も多量に分泌されます。それが痛みに繋がります。

摘出手術などの外科治療の既往があると、体内のガンの消滅を図ろうとTNFαが動きやすくなります。それに伴って痛みも激しくなってしまうのです。それ故に癌治療に関して、できるだけ外科治療を受けないほうがよいと言う医師もいます。

最新の研究成果では、糞線虫と言う寄生虫の中にもTNFαが存在し、生肉や生野菜などで体内に取り込んでしまうと癌治療によりTNFαが大量に分泌され、疼痛が強く出ることもあるそうです。