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咬み合わせ(咬合)とは何か

2011年07月20日

咬合とは日常的に良く使用されている用語ですが、定義が確りしているものではありません。

歯科医師によっては、十人十色の咬合に対する考え方があります。

咬合咀嚼理論の原点は、「歯の咬合面(上と下の歯がかみ合う面)は一生不変ではなく、年齢とともに変化し、年齢に合った咬合面の形こそ、その人にとって最も適した形態となる」というところです。そこから導かれる咬合から、正常咬合や異常咬合が定義づけられます。

歯や顎の骨および筋肉などの周囲組織に関して生来備わっている形態、そしてそれからが年齢とともに変化する様相を機能の面から考え、その意味を追求することは、咀嚼運動の本質になります。

歯の咬合面は咬頭(山の部分)咬頭窩(谷の部分)で構成されています。
10歳代の咬頭傾斜角は30~35度あります。年齢とともにこの頭は摩耗してしていき、平坦になって行くのが自然の流れ(加齢現象)です。

多くの咬合理論は萌出(歯が生えてくること)直後のような咬頭傾斜が高い状態の歯について解説されているものが殆どで、中高年の歯のように摩耗した状態と関連付けて論理展開したものはありません。

この「年齢とともに変化する咬合面の形態にこそ、咬合の最も重要で基本的な原則が存在する」のです。
当院ではこれらを考慮した咬合治療を行っております。